Real-Time Analysisの概要
NextSeq 1000/2000システムでは、Real-Time Analysis(RTA)ソフトウェアが装置の演算エンジン(CE)で実行されます。RTAはカメラから取得したイメージのシグナル強度を抽出し、ベースコーリングを行い、コールされた塩基にクオリティスコアを割り当てます。さらに、PhiXにアライメントし、装置コントロールソフトウェアで参照できるようにInterOpファイルでデータを報告します。
処理時間を最適化するために、RTAはメモリーに情報を格納します。RTAが中断された場合、データ処理は再開されず、メモリー内で処理中のランデータはすべて失われます。
各色チャネルのイメージは、タイルとしてRTAにメモリー内に渡されます。これらのイメージから、RTAはクオリティスコア付きのベースコールのファイルとフィルターファイルのセットを出力します。他のすべてのファイルは出力ファイルを補助するものです。
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ファイルタイプ |
内容説明 |
|---|---|
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ベースコールファイル |
各タイルの解析結果は、連結ベースコール(*.cbcl)ファイルに含まれます。同一レーンかつ同一面のタイルが、レーンおよび面ごとに1つの*.cbclファイルに集約されます。 |
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フィルターファイル |
クラスターがフィルターをパスしたかどうかを規定するフィルターファイル(*.filter)がタイルごとに生成されます。 |
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クラスターロケーションファイル |
クラスターロケーション(*.locs)ファイルには、1つのタイル上の全クラスターのX、Y座標が記録されています。クラスターロケーションファイルはランごとに生成されます。 |
出力ファイルはDRAGENおよびBaseSpace Sequence Hubでの下流の解析に使用されます。
タイルはフローセル上の小さなイメージングエリアです。カメラはタイルごとに1つのイメージを取得します。
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フローセル |
レーン |
面 |
レーンあたりのスワス |
スワスあたりのタイル数 |
生成される総タイル数 |
|---|---|---|---|---|---|
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P1フローセル |
1 |
2 |
4 |
4 |
32 |
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P2フローセル(100サイクル、200サイクル、300サイクルキット) |
1 |
2 |
6 |
11 |
132 |
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P2 XLEAP-SBSフローセル(600サイクルキット) |
1 |
2 |
4 |
14 |
112 |
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P2スタンダードSBSフローセル(600サイクルキット) |
1 |
2 |
4 |
12 |
96 |
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P3フローセル |
2 |
2 |
6 |
14 |
336 |
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P4フローセル |
2 |
2 |
6 |
16 |
384 |
内容説明
| • | レーン:レーンは、光学的には区別されますが、送液的には繋がった流路です。 |
| • | 面:フローセルは2つの面(上面と底面)でイメージングされます。タイルの上面がまずイメージングされます。 |
| • | レーンあたりのスワス:スワスはフローセルレーン内の列です。 |
| • | スワスあたりのタイル数:タイルはスワスの一部であり、フローセル上のイメージングされるエリアを表します。 |
| • | 生成される総タイル数:レーン × 面 × スワス × スワスあたりのタイル数 = 総タイル数になります。 |
タイルの命名規則
| • | タイル名は、フローセル上のタイル位置を表す4桁の番号です。例えば、タイル名1205は「上面、スワス2、タイル05」を示します。 |
| • | 最初の桁は面を表します。上面が1、底面が2です。 |
| • | 2桁目はスワス番号を表し、1、2、3、4、5、6のいずれかになります。 |
| • | 最後の2桁はタイル番号を表します。 |
