ベースコーリング
ベースコーリングは、特定のサイクルで所定タイルのすべてのクラスターに対する塩基(A、C、GまたはT)を決定します。iSeq 100は1色法シーケンスを用いており、4塩基のデータをエンコードするために1種類の色素と2つのイメージを必要とします。
1番目のイメージから抽出したシグナル強度を2番目のイメージと比較することで4つの異なる集団に分類でき、各集団は1つのヌクレオチドにそれぞれ対応します。ベースコーリングにより、各クラスターが属する集団を決定します。
クラスターから抽出したシグナル強度の可視化
塩基 |
1番目のイメージの色素 |
2番目のイメージの色素 |
比較したイメージの結果 |
---|---|---|---|
T |
On |
On |
両方のイメージでシグナル強度を示すクラスターはT塩基 |
A |
On |
Off |
1番目のイメージのみでシグナル強度を示すクラスターはA塩基 |
C |
Off |
On |
2番目のイメージのみでシグナル強度を示すクラスターはC塩基 |
G |
Off |
Off |
どちらのイメージでもシグナル強度を示さないクラスターはG塩基 |

ラン中にRTA2は生データをフィルターして、データクオリティ閾値に満たないリードを除去します。オーバーラップしていたり、低品質のクラスターが取り除かれます。
1色法シーケンスでは、集団ベースのシステムを用いて、ベースコールのChastity(シグナル強度の純度の値)が決定されます。最初の25サイクルのうち、Chastity値が所定の閾値を下回るベースコールが1つ以下であった場合、そのクラスターはフィルターをパスします(PF)。
PhiXアライメントは、サイクル26の時点で、タイルのサブセットごとに、フィルターをパスしたクラスターに対して実行されます。フィルターをパスしなかったクラスターについては、ベースコールとアライメントは行われません。

インデックスリードのベースコーリングは、他のリードのベースコーリングと異なります。インデックスリードの先頭2サイクルが2塩基のG以外で始まる必要があり、そうでなければ、蛍光強度が生成されません。デマルチプレックスを確実に実施するために、初めの2サイクルのいずれかに蛍光強度がなくてはなりません。
ライブラリープールの少なくとも1つのインデックスアダプターシーケンスはG塩基2個から始まっていないことを確認してください。各サイクルにおいて、少なくとも1つのイメージ(両方のイメージが好ましい)にシグナルが存在するように、バランスのとれたインデックスアダプターシーケンスを選択してください。インデックスキットに示されたプレートレイアウトおよびシーケンスは適切なバランスが取れるようデザインされています。
インデックスおよびプーリングについて詳しくは、『Index Adapter Pooling Guide』(1000000041074)サポートページを参照してください。